2月28日、3月1日に、UX HIROSHIMA #02、#03を開催しました。

今回は#02、#03と2Days開催で、2日通してご参加された方も多く、みっちりUXに浸かった週末となりました。

#02 UX 概論

#01でカスタマージャーニーマップワークショップを開催したのですが、広島ではまだまだユーザーエクスペリエンスについて、参加者の方々の理解度や捉え方など差異があるため、改めてUXの基礎の部分、概論の講義を2時間行いました。

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HCD(人間中心設計)とUXの話や、国際規格としてのUXのプロセスなど基礎となる情報から、UXの概念の話などをみっちり2時間講義いただきました。

ビジネスのルールは日々変化する

途中で挟む付随的なお話や補足の話が、鋭い洞察と核心を付くお話ばかりではっとさせられます。「ビジネスのルールは日々変化している」という話はまさに目から鱗でした。「デジカメの出現により、フィルムカメラが無くなった」「Macの出現により、写植屋さんが無くなった」というのは誰もが知っている過去のビジネス変容の現象ですが、これがまさしく「ビジネスのルールが変わる」という意味です。私はWebデザインを主にビジネスをしているわけですが、「明日突然仕事がなくなる」という未来がいつ来るかわかりません。

UXは、これからの時代の必須の素養となる

ビジネスの状況の変化スピードはどんどん早まってきている今、私達は過去に経験したことのない世界の中にいます。その中で新たなサービスやプロダクトを生むためにはUXやHCDのアプローチが求められます。今やUXはデザイナーや開発者だけではなく、これからの世界に生きる人にとって当たり前の素養になるとおっしゃられていたのですが、全くその通りだと思いました。コーディングやプログラミングはやろうと思えば今や海外の安い人件費の国にオフショアできますが、UXやビジネスデザイン、リフレーミングなどの上流工程は機械化、外注ができない分野で、これからのビジネスに生きる人にとって必須の素養となるのは間違いないと感じました。

手法ではなく態度

武道の反復練習の話や、デッサンをひたすら繰り返すことに例えられた「態度」のお話。「手法をインストールするだけじゃ全く意味がなく態度が大切なんだ」という話がまたわかりやすかったです。私自身、日々UXを学んでいますがその「態度」が身につかないと、いくら学んでも実践につながらないんだということを痛感しました。『プレゼントを渡すのに「何が欲しい?」と聞くのはUXではない!』とのこと。そういう何気ない所でもUX的な態度を持って日々生活することが大切なんですね。

モノとコトの間で

講義の最後に、簡単なワークショップをやって頂いたのですが、このワークショップは体感的にモノとコト、サービス、そしてそれらすべてのコンテキストを体感出来るワークでした。モノとコトの間に存在する「シナリオ」。これを意識することで、UXとサービスが見えてくる。これをデザインすることがユーザーエクスペリエンスをデザインすることなんだ!と深く頷いてしまいました。

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私自身は実は浅野先生のUX概論を受けるのは2回目なのですが、1回目から忘れていたこと、抜けていた話などキャッチアップすることができました。何回講義を受けても新たな発見がありますね。

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最後は会場でビアバッシュ!ピザとビールが美味しいですね。

手を拭くティッシュが無いことに気づいて急いで買いに行ったのですが、ビアバッシュでは手を拭くものが無いと一気に感情曲線が下がるということがわかりました^^;

次回から気をつけます。

#03 ユーザー評価

2日目は朝10時から。ユーザー評価ワークショップです。

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軽くワークショップの概要の講義があり、すぐにワークショップに移ります。

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引っ越しをする際に市役所のサイトを利用する想定で、ユーザー評価を行います。
そのためにタスクとシナリオを作成します。

失敗をプロセスに織り込む

ユーザー評価には、このシナリオ作成が肝となることは、事前の予習会で学んできたのですが、実際にやると想定以上に苦戦することがわかります。

苦戦しながらでも前に進み失敗する。「失敗も織り込んでプロセスを設計する」というスタンスが大切だということをまさに実感しました。UXのアプローチでは、失敗を経験することで正しい答えを導き出すアプローチでもあるため、失敗はどんどん受け入れていきます。

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浅野先生のチェックでダメ出しされることも、プロセスの中に組み込みながらガンガン進めていきます。へこんでいる暇はないですね。

構造的認知を作る重要性

「ワークショップでは質は求めない、終わることが大切だ」ということは何度もおっしゃられているのですが、その意味が今回さらに理解できました。

何事も1度でも自分の中で完了を作っておくと、次回からはその完了の経験を元に再現ができます。例えば、IKEAで新しい家具を買ってきて説明書を見ながら苦戦しながら組み立てたりするのですが、1度組み立てた家具は、2回目から同じものを作る際には簡単に組み立てることができます。浅野先生の場合は、初めて作る料理に例えてそのことを言われるわけですが、初めての経験を完了させることで、認知の構造化を作ることの意味だということが今回のワークショップで理解できました。

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さらに失敗し精度を高める!

自分たちで作ったシナリオを元にパイロットテストをすることで、さらにシナリオの穴を埋めていきます。ここでもまた失敗を経験することで、ユーザー評価で利用するシナリオの精度を上げていきます。

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苦戦しながら完成させたシナリオも、たった1回のパイロットテストでボロボロと穴が見つかります。それをどんどん修正しユーザー評価の実査に入ります。

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カードソートと可視化

ここまで行けば、実査の内容を元に抽出された課題を可視化しカードソートしていきます。今回の参加者の方々は、Web系の方が多かったため、ここまでいくとサクサクと問題点の抽出と改善点のポイントなどが出てきました。

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最後は、各チームプレゼン!

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今回はWebサイトのユーザー評価ですが、この手法自体はWebにとどまらず、無形のサービスや、プロダクト、アプリなど幅の広い評価が可能になるユーザー手法だと感じました。何度も経験を重ねることで精度を上げ、まさにUXの態度を身につけていくことが大切だということが大きな気付きでした。

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今回は、新しい街に引っ越しする際に、引っ越し先の市のホームページで、必要な手続きを調べるというシナリオでユーザー評価を行ないましたが、各チームとも良い結果が得られたとの浅野先生の評価を頂きました。

最後の締めくくりの講義を行っていただいて、無事終了!

朝10時〜18時と長丁場のワークショップでしたが今回も収穫の多いワークショップでした。

「もう一回やってみたい!」という声が自然に皆さんから出てきます。私もですが、参加者のみなさんの中にも構造的認知が得られた証拠だと思います。その勢いを保ちつつ、今回のワークショップの復習会を3月中に行います。

復習会の日程が決まりましたら、追ってお知らせいたしますね!

次回のUX HIROSHIMAまで、若干時間が空くと思いますので、その間に復習会、自主勉強会を継続し、次回UX HIROSHIMAの開催に向けてUXの基礎体力を付けておきます。

浅野先生、ご参加された皆様、大変お疲れ様でした!
レポート作成:薬師神